食通のためのネタ話

これが、寿司屋さんの「江戸前」の正しい解釈

お寿司屋さんにいくと、のれんに「江戸前」と書かれていることがある。また、天ぷらの店で店主が「ウチは江戸前のネタを使っている」などど自慢したりする。では、この「江戸前」というのはどういう意味なのだろうか?
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江戸前というのはその名の通り、江戸の前にある海、
つまり東京湾のことを指す。しかし、具体的にどのあたりを
示すのかについては、いろいろな説がある。その中で有力なのは、
東は深川、西は品川を結んだ線の内側を江戸前とする説。
これは現在の地名でいえば、隅田川河口から羽田あたりまでの海のことだ。

 

江戸時代、江戸前ではスズキ、コハダ、ボラ、アナゴ、
キス、シャコ、ウナギなどが獲れていた。
この江戸前の海で獲れた魚介類を手早く調理して出すのが、
江戸っ子の粋とされていた。
他の海でとれた魚介類は「旅もの」と呼ばれ、一段低く見られていた。

 

最初は、東京湾を意味していた江戸前が、やがて、そこで獲れる魚介類の
ことを指すようになり、今まではその江戸前で獲れた魚介類を使った料理
までもそう呼ぶようになtったのだ。
こうして寿司や天ぷらなど、江戸の海でとれた魚介類を使った店が、
「江戸前」をセールスポイントにするようになったというわけだ。